リアルタイムの写真ではありません。
2014/07/26 2017年は咲いていませんでした

2009/07/25 2017年は咲いていませんでした 花数の多い年数が経っている大きな球根が堀られてしまいます。

大島を代表する花を五つ挙げなさい といわれれば 藪椿 オオシマザクラ オオシマツツジそしてサクユリ ラセイタタマアジサイの答えが多いでしょう。四つ目のタメトモユリが いま激減しているのを 皆さん ご存知でしょうか。サクユリの分布しやすい生育環境はハチジョウススキが優先する群落でカルデラの中と それをとり巻く外輪山外縁です。自然公園法ではカルデラ内は「特別保護地区」外縁は鎧端上部が第2種特別地域 鏡端から白石山にかけての外輪外縁が第1種特別地域です。この地区地域がサクユリの好適な生育環境です。裏砂漠は特別保護地区と第1種特別地域 一周道路から海に降る東面は第2種特別地域。
サクユリは大島ゆかりの平安時代末期の武将「鎮西八郎源為朝」にちなんで「タメトモユリ」と呼ばれます。花被片に斑点のあるものとないものとがあり 大島は斑点のある個体と無い個体とがあります。新島は斑点があるものはほとんどなく 神津島のサクユリは斑点のある個体のみです。牧野富太郎博士は「日本産ユリ属の王者といえよう」と讃えています。大きなものになると草丈が2mにもなり 花径が20~25cmにもなります。郷土研究家の大村森美さんは2007年に1茎に21輪着花の個体を観ています。サクユリは園芸品種「カサブランカ」の交配親の一つです。ヤマユリの島嶼変異型で学名は Lilium auratum var.platyphyllm Baker リリウム アウラタムはラテン語でヤマユリ Liは白 アウラタムは黄金色の意 varは変種 直訳するとユリ属の白い黄金色の変種? となりますか。(出典 七島花の会神津島 石橋正行)
2009/05/27 この個体も3年後に見かけなくなりました 草丈はゆうに2mを超えていました。

2009/08/08 2017年は咲いていませんでした

東京都のレッドデータブック(保護上重要な野生生物種リスト)によると伊豆諸島の固有種「サクユリ」は 伊豆諸島絶滅危惧Ⅱ類Vuinerable(VU) (激減という)現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合 近い将来「絶滅危惧Ⅰ類」に移行するものがⅡ類です。 大島におけるサクユリの生存に対する脅威は ①園芸的な採取や山菜としての採取(販売目的の採取 チョモ挿入) ②道路法面など道路工事や法面の緑化にともなうもの➂ヤマユリやカサブランカ等の島外からの持ち込みによる遺伝攪乱 の圧迫要因です(出典RDB 筑波大学 上条隆志)
三つの花 藪椿 大島桜 サクユリは大島の貴重な観光資源 「サクユリ」の個体数は大島が日本一多い が多かったになりつつあります。カルデラ内で「サクユリ」が激減 外縁の滑走台脇はほとんど絶えてしまいました。最近は「球根」堀りだけでなく奥山砂漠で顕著ですが「種子」が大量に採取されています。⇒チョモはサクユリを販売している種苗会社があればヒヤリングし警告いたします。検索で2社がヒットしました。首都圏の野草業者が取り扱い 糸魚川では球根が販売されています。大島の球根を購入しているといっているわけではありません。大手の種苗会社は国立公園内に自生する植物ということで取り扱っておりません。

町民の皆さん 開花期の7月中旬から8月初旬にかけてカルデラと奥山砂漠を巡回して観てください。フィールドワークなしでは議論が進みません。
「大島自然愛好会」が毎年サクユリの観察会をやっています。町幹部 議員の皆さんがフィールドに出て現状を確めてほしいです。自然愛好会は当局の許可を得て キチンと手続きを踏んで2011年から(除く2016年)毎年カルデラ内にサクユリの種子をまいて育てています。自然公園法は特別保護地区であるカルデラ内に種を撒くことすら認めていません。原初の状態を保持するためです。第21条第3項第8号 木竹以外の植物を植栽し、又は植物の種子をまくこと とあります。正当な事由で種を撒くときは国立公園にあっては環境大臣の許可を必要とします。百合金団(きんとん) 茶碗蒸しに使うからサクユリの球根を堀らせてください と願い出ても環境省は許可をいたしません。
2014/01/04日にまいたサクユリが15~20cm程になりました。4年で花をつけます。1年ごとに花がひとつづつ増えていくといわれますが詳しいことは分かりません。一寸成長し花を数個つけたら翌年は見かけなくなります。
2014/01/04 サクユリの種まき2006/08/02 10年前の大島はサクユリの楽園でした

2007/08/02 1年後の同日同一場所 沢山咲いています 2017年開花個体は同一場所で6個体 群れて咲いていないので写真撮影を失念しました。 撮影場所は滑走台跡右の外輪斜面 ほとんど絶えてしまいました。

伊豆大島は「サクユリ日本一 ということは世界一」を維持するためにどうしたらよろしいのでしょう。真剣に議論する必要があります。緊急に!!
結論は明快 観光客の行動範囲は一般登山道とカルデラ内外輪の一部に限られます。カルデラ内と外輪外縁の球根掘りをやめる ことです。昔から集落には入会権があり「たきぎ」を拾い「山菜採り」に山に入ることは習わしでした。自然薯やサクユリの球根を採取し食する食文化を否定する気は毛頭ありません。せめてカルデラ内(特別保護地区)のサクユリの花 種 球根の採取だけはやめてください。「富士箱根伊豆国立公園」に伊豆諸島が組み入れられてから「自然公園法」の網がかぶりました。カルデラ内でサクユリを採取すると罰せられることになりました。「木竹以外の植物を採取し、若しくは損傷し、又は落葉若しくは落枝を採取すること」(自然公園法第21条第3項第7号) サクユリの球根を掘ると罰則は 「六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する」(自然公園法第83条)
日本の国立公園は アメリカやオーストラリア等のナショナルパークと異なり私有地も含めて国立公園になりました。富士箱根伊豆国立公園は私有地が47.9%含まれています。「南アルプス....」は製紙会社が沢山の山林を持ち「尾瀬...」は東電が確か40%程を所有しています。環境法である自然公園法は 利用の制限があり 私権の利害と調和がとれず国と争いが生ずることがあります。
「サクユリ」の復元には国の法律とは別に町の条例を早急に整備することが肝要と考えます。
御蔵島と神津島には自然保護条例があり七島花の会の会員 自然保護審議会員 ガイド 村民が花の百名山 「天上山」をはじめとする島の「自然保護監視員」の役割をになっています。自然保護官を補佐する公的なアクティブレンジャーではなく「神津島」の優れた自然の風景地を護り生物の多様性を守ろうという 官民一体の郷土愛の発露からきています。
身近な観光資源を発掘し既存の資源に磨きをかける 大島を「サクユリ日本一」の島に復元することから大島の観光を考えましょう。
神津島(出典)大島支庁パンフレットより

追記
2018/03/02日 大島署にお知恵拝借に伺いました。 「サクユリ」の採取現場を見たら即110番通報するように 逮捕するそうです。 販売業者2社については埼玉県警本部 新潟県警本部に 翌日 チョモがメールで ご相談警告方 依頼済みです。
(チョモ)