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2016’12.28・Wed

火山博物館の露頭が復旧しました

火山博物館 駐車場の露頭が復旧しました。うれしいです。大島には「地層大切断面」という ずーっと守り続けてきた 素晴らしい露頭があります。その次の露頭がこの火博の露頭です。試合場からの林道 間伏線入口にもミニバームクーヘンが続きます。

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「露頭」といわれてもわかりませんよね。
岩石や地層が土や植物などに覆われていないで、直接地表に むきだしになってあらわれているところです。
1700~1750年前に三原山でとてつもない大きな噴火がおきました。爆発で破壊された沢山の岩片や土砂は噴き上げられて山腹へ落下したり水や水蒸気と混ざりあって渦を巻きながら猛烈な速さで谷を下りました。このような流れを「岩なだれ」といいます。噴火でマグマが出きってしまい それはそれは深いところでマグマが溜まっていたのですがマグマ溜まりが空っぽになり山頂が ドスーンと陥没して そのあとに楕円形の鍋のような形のくぼ地ができました。三原山のカルデラ(ポルトガル語で大鍋)です。そのあと約100年後にも再び水蒸気爆発がおき前のカルデラの北東側に同じくらいの大きさの陥没カルデラができました。合わせて繭形の窪みになりそれらの縁が外輪山の峰となりました。 いまの三原山より背が高かったそうですが三原 山が崩れて流れた「岩なだれ」の堆積物の痕跡がこの露頭です。 いまの火博に流れ下った岩屑なだれの記録が火博駐車場壁面に再現されています、写真中央右の無炭化の木片も1700年前のものかもしれませんよ。確かめに来てください。
 キーワード  S2層(差木地層2) 岩屑なだれ ラハール(火山泥流) 山体崩壊 カルデラ
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スゴーイ岩石ですね  何でしょう
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スゴーイ岩石ですね  何でしょう  火博の展示で世界の火山を学びましょう。
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岡田港 さるびあ丸 右脇の雄姿が「富士山」
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どてっぱらに「宝永噴火」(1707/12/16噴火)の えぐれて へこんでいる「第一火口」が見えますか。2200年も噴火していない山頂火口より大きいです。
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(地層大切断面)
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(林道間伏線のミニバームクーヘン)
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(八重沢 838年神津島 天上山 流紋岩質噴火の火山灰薄層) 身近では大島温泉ホテル駐車場の露頭で観察できます。
この白い火山灰が鍵層になり その上下の地層の年代が分かります。
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ご参考  繭形(まゆがた) かいこ は桑(くわ)の葉を食べて育ちます。 まゆから糸をつむいだあとの さなぎ を終戦(1945/08/15)直後 チョモの田舎信州ではサッカリンで煮て食べました。鯉の餌にもなりました。イナゴ タニシ ドジョウ ジバチの蛹も食べました。アカザは味噌汁の具になりました。ハレの日には鶏をつぶしました。生まれたばかりの子猫は流れのはやい小川に捨てました。「タマ」が狂ったように我が子を毎日 昼となく夜となく探しまわりました。せつなかったです。
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出典 産業総合研究所 川邉禎久先生
ボーリング調査の結果 櫛形山の東側は古いカルデラで1700年前にできたものではないらしいことがわかってきました。
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(チョモ)
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